今住んでる家の二階にオレの仕事部屋はある。
二面ある窓の一方はブドウ畑、そしてもう一方は今は使ってない
ボロボロの日本家屋とその庭が広がっている。
もう亡くなってしまった大家さんのお母さんが昔住んでたらしい。
その庭にはちょうど我が家と同じくらいの背丈に成長した
桃の木と桜の木があって、今日が何曜日なのかすらわからないような
生活をしてるオレに、季節の移り変わりを教えてくれていた。
その木が、今、切り倒された。
そこが整備され新しい家が建つ事は仕方がないけれど、
現実というものをまざまざと見せつけられた気がした。
こうやってオレ達は暮らしているんだな、と。
天気がいい日はいつも窓全開で仕事をしてる訳だけど、
これからは部屋に流れ込む風も何か変わるんだろうな。
そんなふうにこの2本の木を意識した事なかったけど、
オレにとっては大切な物だったらしい。
「星の王子様」久しぶりに読もうかな。